大規模修繕工事において、一番最初に行われる工事が、この「足場組立工事」です。外壁等の普段は手が届かない場所を工事するために足場を組む工事で、現在では鋼製（鉄製）の枠組み足場を設置するのが一般的です。足場の設置が完了すると、落下防止と材料飛散防止のためのメッシュシートで建物全体をすっぽりと覆います。足場は施工品質や安全性の面から見ても、とても重要な役割を持っています。

エントランスは、共用部の中でも建物全体の顔とも言える場所です。居住者様が毎日通り、来訪者の方にとっては一番最初に目にし印象に残るエントランスをリニューアルすることは、建物の資産価値を向上させる非常に重要なポイントになります。デザイン性の高い内装、自動ドアやオートロック機能等、ご要望に合わせた様々なご提案・施工を行います。

廊下は、防水に加えてマンション共用部としてのデザイン性が重要視されるため、配色や模様が豊富な塩化ビニル樹脂シートを貼り付ける工法が多く採用されています。 長期間通行止めにすることはできないので、通行に支障がないように施工していきます。

バルコニーは、外観の美しさだけではなく、安全性・防犯性の向上を目的に施工を行います。また、居住者様の生活スペース内に入るため、なるべく工期短縮を図れる工法や比較的臭いの発生を抑えた材料を採用する等、居住者様へのストレス、負担を極力少なくするようにします。

屋上は、雨風・紫外線・大気中の有害物質などで自然劣化が最も進む過酷な条件にさらされているエリアです。そのため、一般的な改修周期よりも早めに点検されることをおすすめします。
屋上の施工は、防水工事と同時に遮熱性が高い塗装をすることで冷暖房効果が高くなり光熱費削減につながります。

下地補修工事は、建物本体（コンクリート）のひび割れ、タイルの浮き補修、タイルのひび割れ補修、鉄筋爆裂（内部の鉄筋が錆びてしまい、その錆びた鉄筋の膨張によりコンクリートが剥がれてしまった箇所）、欠損などを補修し、建物の寿命を延ばすと共に、その後に行う「塗装工事」「防水工事」においての仕上がりに大きく影響する工事です。どんなに良い塗装材や防水材を用いても、この躯体補修をしっかりしなければ建物を保護する事はできなくなってしまうので、非常に重要です。

マンションの外壁は異なる部材の集まりによって造られています。建物の部材と部材の接合部の目地や建物の窓硝子やサッシの周囲にシーリング材(ゴム状のもの)を充填し、目地部から水の侵入・空気の通過を防止するために行う工事です。充填されたシーリング材が、水密性・気密性を確保して漏水を防ぐことを目的としています。

外壁洗浄は、仕上がりを左右するぐらい大切な工程です。外壁を高圧水により洗浄し、長年の汚れを落とし塗装材や防水材の密着を良くする目的で行います。水圧で長年たまった汚れやコケなどを洗い流します。外壁の状態によっては、現状の塗膜を落とす為に圧力を上げたり温水を使用したりする場合もあります。

施工部位としては、屋上・屋根・庇(ひさし)・バルコニー(ベランダ)・開放廊下床・階段床などが中心です。工法としては大きく分けると、塗膜防水、シート防水、アスファルト防水の３つに分類されます。降雨水等の侵入防止、給排水等の漏水防止を目的とし、建物の最低条件である生活環境を守るという面でも躯体補修と同じように非常に重要な工事です。

鉄部とは鉄製でできている部分で主に扉やシャッター、立体駐車場などです。建物内の「鉄」でできているものに対し、その耐久性向上のために行う工事で、ケレン(錆落し)→錆止め(下塗り)→中塗り→上塗り(仕上げ塗り)という4工程を行います。
塗装工事は、見た目にも現状からの変化がわかりやすいので、塗装箇所への接触はあまり起こりませんが、特に小さなお子様などへは、親御さんよりその指導をしていただくようご案内をしています。

内外壁の施工は、建物外壁や廊下・階段内壁に塗料を塗り重ねる事により、建物本体(躯体)を保護すると同時に美観を復元させるという目的で行います。最近では、耐候性・耐汚染性を重視した材料が多く、種類も豊富であることから、塗装仕様(どのような工程でどのような材料を使用するのか等)を慎重に選択する事が重要となります。

外構とは、居住、生活する建物の外にある構造物全体を指し、それには門、車庫、カーポート、塀、柵、垣根などの構造物、それに植栽等が含まれます。
老朽化した塀は、倒壊の恐れや閉鎖的な状況をつくります。ゴミ捨て場がオープンだと動物によって荒らされる恐れがあります。大規模修繕の際は、単に老朽化だけでなく、衛生面やセキュリティの強化も含め工事のご提案をいたします。